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改築工事

改築工事とは床面積はそのままで間取りなどの変更を行う建築工事です。火災で滅失した建物や、家主の都合で取り壊された建物を、以前とあまり変わらない規模、構造で建て直す際などに行われます。改築工事の特徴や具体例などは以下の通りです。

改築工事と類似の建築工事との違い

改築工事は増築工事、改装工事、修繕工事などと混同されることがあります。それぞれどのような違いがあるのでしょうか。

特徴
改築工事 ・床面積を変えずに間取りの変更を行う。
・トイレやバスルームの位置を変えるといった工事がある。
・2つの部屋を合わせて1つの大きな部屋にすることもある。
増築工事 ・建物の床面積を増やすような工事。
・既存の建物を基礎部分から広げることもある。
・平屋を2階建てにすることもある。
改装工事 ・床面積も増やさず、間取りも変更せず、ただ内装や外装などを変える工事。
・ペンキ塗り替え、クロスの張替えなどがある。
・畳の部屋をフローリングにするのも改装工事のひとつ。
修繕工事 ・家の壊れた部分を直す工事のこと。
・雨漏り工事もここに含まれる。
・開閉しにくくなったドアの交換など、老朽化に伴う設備交換などがある。

改築工事の具体例

家のどこを変えるかによって、改築工事にはさまざまなパターンが考えられます。いくつかの具体例を紹介しましょう。

階段の移動

現在の階段を解体してそのまま他の場所に移動させるだけの改築工事ならば、部材費を節約できるので比較的安くすませることができます。およそ20~50万円ほどかかります。具体的な工程としては以下の通りです。

・階段解体
・階段再組み立て
・床と天井の補修
・天井の穴あけ
・電気配線工事

トイレの移動

トイレの位置を変える改築工事はおよそ2~5日が必要です。トイレの場所を変えるだけでも次のようなコストがかかりますが、もし、新しいトイレを設置するとなると機材費としてプラス5~30万円を見ておきましょう。

・トイレ、給排水管、排気用ダクトの設置と電気配線工事 約15~35万円
・キャビネットや棚の設置費用 約4~15万円
・トイレの壁や床の内装 約5~10万円

 

減築工事

減築工事とは、住宅の床面積を減らしてコンパクト化を図る建築工事のことです。たとえば、2階建ての2階部分を撤去するなどの方法があります。注意したいのは、間仕切り壁を取り払って部屋数を減らすだけのリフォームは減築工事には含まれないという点です。一方、2階の床を撤去して吹き抜けにしたならば、床面積は減少するので減築工事となります。具体的な減築工事としては、たとえば次のようなものがあります。

平屋の一部撤去

1階部分の建築面積を小さくすれば、それだけ庭を広くすることができます。採光、通風、近隣住宅との距離を確保し、より快適な住環境を導きます。

2階建ての全2階部分の除去

階段を除去することで高齢者の家庭内事故を防ぎます。ワンフロアーはバリアフリー化しやすいというのもメリットです。2階建ての頑丈な基礎のまま1階だけを支えれば良い状態となるので、耐震性の大幅な向上を期待できます。

2階建ての2階の一部を除去

子どもが独立して2階の子ども部屋が物置になっているような場合、2階の一部を減築するケースも少なくありません。2階の部屋の陽当り、通風などが改善され、開かずの間をなくすことで各部屋の片付けや掃除が行き届くようになり、家の長持ちにもつながります。

減築工事のメリット

わざわざお金をかけて家を狭くするのは無駄のように誤解されることもあります。しかし、減築工事には数多くのメリットがあり、リフォーム工事の中でも高い効果を期待できるものなのです。減築工事のメリットには次のようなものがあります。

家の維持費を軽減

家がコンパクトになれば光熱費などもそれだけ少なくなります。毎年の固定資産税も減築した床面積分だけ安くなるのも見逃せません。外壁塗装、内装リフォームなど、家のメンテナンスにかかる費用も安くすることができるでしょう。

耐震性向上

減築工事は家の重量を軽くします。重い家に必要な基礎のまま、上に乗っている部分が軽くなるわけですから、耐震性は高くなります。減築工事にあたって、設計段階から耐震性能にこだわれば、さらに耐震性を高めることもできるでしょう。

建て替えよりもリーズナブル

家を建て替えるにはまず古屋の解体費用の他、登記費用などの諸経費が200~300万かかります。また、新築費用は床面積30坪として坪単価50万円ならば1,500万円はかかる計算になります。このような建て替え新築よりも、減築工事は圧倒的にリーズナブルです。安ければ数百万ですむこともあります。

居住空間がライフスタイルに合致

4人家族で生活していた家で2人暮らしをするとなると、どうしても使わない部屋ができてしまいます。そういった部屋は物置になりやすく、片付けや掃除も滞りがちです。しかし、減築工事をすれば家全体の掃除も行き届きやすくなります。掃除の他、家事全般を行いやすいライフスタイルに合致した居住空間を作ることができるでしょう。

防犯性の向上

使用していない部屋があると、空き巣に狙われやすいといわれています。人の気配がしない場所をなくし、家全体を明るくして戸締まりの確認をしやすくすることで、防犯性を高めることもできるでしょう。

減築工事のデメリット

以上のように減築工事には数多くのメリットがありますが、デメリットもあるので注意が必要です。減築工事のデメリットは以下の通りです。

引っ越し・仮住まいが必要

生活上の支障がない減築で、そのまま家で生活しながら工事を行うことができる場合もあります。しかし、壁の撤去、屋根の葺き替え工事などが発生するケースでは、引っ越しや仮住まいが必要になるでしょう。ただし、建て替えの場合は最低でも半年かかりますが、減築工事ならば2~4ヶ月と比較的短期間ですみます。

荷物が納まらない

減築工事をした家に仮住まいから戻ったところ、なかなか荷物が片付かないという例も少なくありません。しかし、逆にいえば、減築工事をきっかけに、本当に必要なものを選別し片付ける機会にできるというわけです。

部屋が足りなくなる

子どもが独立した後の夫婦2人暮らしで、子どもや孫が帰省した際に対応できなくなるほど部屋を減らしすぎてしまう事例もあります。家族のイベントなども考慮しながら減築する範囲を決めることも大事です。